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 2013/11/24 配信

日本ホリスティックアカデミー・メールマガジン No.24

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「ヒプノの青い鳥---本来の自分を発見する癒しの旅へ」

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■トピックス

 【1】月例ヒプノセラピー勉強会(2014年1月~6月)の参加受付中
 【2】脳の記憶を癒すには
 【3】年末までの講座紹介
 【4】「アラスカの夏」(12) (村井啓一) 
 【5】メールマガジンの配信解除  

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【1】月例ヒプノセラピー勉強会(2014年1月~6月)の参加受付中

ヒプノセラピー勉強会の2014年前後半の日程とテーマが決まりました。各回とも月の 第2水曜日に開催されます。

<勉強会の日程とテーマ>
 1月 8日(水)  悲嘆療法とは
 2月12日(水)  魂の癒しの現代的意義
 3月12日(水)  脳と記憶と催眠
 4月 9日(水)  前世療法の歴史
 5月14日(水)  スポーツとゾーン
 6月11日(水)  自己啓発の原則  <開催場所>
  「ゆうぽうと」(五反田)5階の研修室(JR五反田駅徒歩5分)
  ※時間は午前10時30分~午後6時00分です。
<参加費>
 ○各回3,500円(税込)です。 
 ○6回まとめて申し込まれる場合に限り3,000円割引として18,000円(税込)で
   お受けいたします。
 ※参加者の都合でキャンセルされる場合は返金されませんのでご注意ください。
<参加資格>
 ○日本ホリスティックアカデミー本校か日本ホリスティックアカデミーの認定校で
  ベーシックコースかマスターコースかプロフェッショナルコース以上の講座を履修していれば参加資格があります。(今回から参加資格を変更しました。)
<申し込み方法>
 ヒプノセラピー勉強会に参加を希望される方はinfo@www.jh-academy.comまで、 下記の必須事項を記入のうえメールでお申し込みください。折り返し、予約確認 メールで参加費の振込口座もしくはクレジットカード決済のURLをお知らせします ので、期限までにお支払いください。
<申し込みに必須の記入事項>
 1.名前(漢字とフリガナ) 2.住所   3.電話番号 
 4.メールアドレス 5.JHAでの履修内容  6.参加希望月 
 7.銀行振込かクレジットカードかどちらかの決済方法の選択

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【2】脳の記憶を癒すには

近年の脳科学の進歩は目覚しいものがあります。特にこの数年の間にこれまで分から なかった脳の部位の働きが少しずつ明らかになってきています。

脳の海馬と扁桃体が恐怖体験やトラウマと密接な関連があることは半世紀以上も 前から言われ続けてきています。最近になって、長期記憶を思い起こすと、いったん その記憶が不安定化され、そのあとで再度その記憶は再固定化されるか、消去されるか のどちらかとなることが分かってきました。つまりトラウマのような恐怖体験を思い起こすことでその恐怖体験がいったん不安定に なるというのです。なぜそうなるのかは解明されていませんが、再固定化によって記憶の 増強を図るのではないかという説や、思い起こした古い記憶を修正したり現在の知見 との融合を図っているとする説などが唱えられています。この発見は私たちセラピストにとってとても大きな意味を持つものです。私たちセラピスト が行っている癒しの方法論のほとんどがこの恐怖記憶の再固定化の阻止と考えられる のです。クライアントさんに恐怖体験を思い出してもらい、その後にご自分が楽になれる イメージを浮かべてもらう古典的な年齢退行療法の方法も、クライアントさんの顔の前 でセラピストが手を左右に振りクライアントさんにその指先を眼で追ってもらうEMDRと いう方法も、あるいはそれ以外の様々な癒しの方法論がこの恐怖記憶の再固定化の 阻止と消去のプロセスを利用したものと考えられるのです。恐怖体験→短期記憶→(固定化)→長期記憶(安定)→想起→1)or 2)or 3)
1) →不安定化→再固定化→長期記憶(安定)

2)→不安定化→消去学習→長期記憶の消去
3)→不安定化→再固定化阻止→長期記憶の消去 ・・・ (セラピストの介入)再固定化と消去(学習)のプロセスはどちらも恐怖記憶を思い起こした後に行われます。 何の介入もなされない場合は、どちらに進むのかは想起時間の長短、記憶の強弱、記憶の古さの度合いなどの様々な要因がからみあって決定されていると推測されています。 セラピストの役割はクライアントさんの脳の中で行われるその判断プロセスを停止させる 再固定化阻止の介入を行うことです。げっ歯類を用いた実験では恐怖記憶が消去されたとしてもまた再現することがある ことも分かっており、恐怖記憶想起における想起時間の長さや経過時間と再固定化の 関連性などはさらなる今後の研究を待たねばなりません。この長期記憶を想起することによって不安定化が起こり自然にクライアントさんの脳の中で恐怖記憶が恐怖でなくなり消えてしまう2)のケースは、19世紀後半のブロイアーとフロイトの唱えたカタルシス療法のメカニズムだと考えられます。また、フロイトの対抗者であったピエール・ジャネは意識下の固着観念を破壊し変化させることが必要であると考えました。そのためにジャネは記憶に戻り、そこでイメージワークを行って治療を完結させようとしましたが、これは3)のプロセスを利用したものと考えられます。先人が経験から学んで行っていたことが、百年以上を経て科学的に解明されようとしています。

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【3】年末までの講座紹介

○ベーシックコース (12月から新しい教程でお送りします。) 2013年12月14日(土)・15日(日)

(今回で94回目のベーシックコース開催です。まもなく100回目を迎えますが、今回から内容を刷新します。脳科学の最新知見を盛り込み、古典的な催眠、エリクソン催眠、脳科学と催眠などを学びます。また、暗示・イメージ療法と退行療法のどちらも学べる内容となります。)○エリクソン催眠トレーニングコース
2013年12月19日(木)・20日(金)・21日(土)・22日(日)・23日(祝)
(ミルトン・モデルだけがエリクソン催眠ではありません。ミルトン・エリクソンの人生の中で彼が 用いた様々な癒しの方法を探りながら、エリクソン催眠の本質とその技法を幅広くご紹介します。 エリクソン流の催眠とは何かを基本から応用までを学んでいただきます。)○年齢退行療法プロフェッショナルコース
2013年12月25日(水)・26日(木)・27日(金)・28日(土)・29日(日)
(クライアントの癒しにとって必要な様々な方法論を学びます。顕在意識の癒し、潜在  意識の癒し、そしてスピリチュアルな癒しのレベルまで総合的に癒しの方法論を学びます。今現在に必要な様々な技法とその心構えを学びます。)○NGH認定インストラクター講習
2013年12月12日(木)・13日(金)・16日(月)・17日(火)・18日(水)
(NGHのメンバーとなってから1年以上のセラピストとしての個人セッションの経験を積み、学びを深められた方は参加資格があります。教えることでまたいっそう学びを深める  ことができますのでセッション経験を積まれた方はご検討ください。)

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【4】「アラスカの夏」(12) (村井啓一) 

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  ・これは村井がアラスカ大学大学院に留学していた1980年代の
   ある初夏にエスキモーのキャンプ地で過ごした体験を記したノン
   フィクションです。
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 朝、ボブの呼び声で目が覚めた。時計を見ると、もう九時を過ぎている。テントの中は温室のようにうだるほど熱くなっている。

 「アザラシがみえるぞ」
 ボブがまた叫んだ。
 驚いたことに昨日までの海が消えている。今、目の前には大浮氷と様々な形をした 流氷が海上をひしめきあっている。
 風は南東から吹いている。つまり陸から海へ向かって吹いているのだ。ボブの言った通り、まさしく風の動きと氷の動きが逆になっている。
 ボブがアザラシのいる氷を指し示してくれた。はるか五百メートルくらいの沖合に、横幅が一キロもある大きな平たい浮氷がゆっくりと動いている。その氷上の向って右端にぽつんと黒い点が一つ見える。
 双眼鏡で見てもアザラシと分からないほど小さい点だが、じっとみているとその黒い点が動くのでアザラシだと分かるのだ。
 「斑入りアザラシが頭をこっちに向けて日向ぼっこをしているんだ」
 とボブが教えてくれる。
 風は相変わらず強い。しかし北西風の刺すような冷たさは無い。 昼前にケリーの息子、マーロンが一家揃ってやってきた。マーロンはコチブーでエンジニアの仕事をしているが、毎年この時期に約一週間の休暇をとってシソーリックへ避暑がてら猟をしにやってくる。
ナバホー・インディアンの妻のキャシイと息子のマーロン・ジュニアが一緒だ。マーロンがボブ とケリーのテントのすぐ隣に自分たちの簡易テントを張った。
 少したって隣人のデルバート・ヘス、フランク・ウイリアムズ、そしてエルマー・ウイリアムズがほとんど同時に別々にやってきた。デルバートとフランクとは初対面だが、エルマーとは二年前にも会っている。
 開口一番エルマーが、
 「ウエルカム・ホーム(お帰り)」  私がボブとケリーの所に来ていることは、もうシソーリック一帯に知れ渡っていた。男も女も暇があればぶらりと様子を見にくるのだ。
 デルバートはボブとケリーの地所から北へ二軒目の家に住んでいる。つまりヒューバートのすぐ北隣の家に当たる。デルバートは六十歳を超えており、根っからのエスキモー猟師といった風体だ。がっしりとした体格と、日焼けと氷焼けで褐色を通り越し黒ずんだ顔色は長年の厳しい狩猟生活を物語っている。 エルマーとフランクはケリーの甥にあたる。二人とも猟の出来るシーズンはシソーリックや 内陸部でキャンプ生活をして過ごし、冬の間はコチブーで暮らす。
 エルマーの場合、七人の子供のうち五人までは学校へ通わなければならない。狩猟 中心の自給自足生活を基本にしているが、子供たちの学校教育のために生活の場を 学校のあるコチブーに置かざるを得ないのだ。だから、子供たちの夏休みの間は全員で シソーリックに居を構えることになる。
 エルマーもフランクもシソーリックで海獣猟をしているエスキモーはほとんど全員がサー モン漁にも参加している。サーモン漁によって現金収入を得て必要な物資を購入する のだ。 もしサーモン漁がうまくいかなかったらどうやって必要な物資を調達するのかをエルマー に尋ねた。
 エルマーは、
 「どうしてもまとまった現金が必要ならパイブラインではたらくよ」
 「パイプラインの仕事はいい金になるの?」
 「ああ、金にはなるよ。時間給にすれば五十ドルは固い。しかし、金が問題じゃないん だよ。要は生き方だ。自分が『ああ、生きてる』と思えるような生き方をしなきゃ。そりゃ エスキモーにも色々いるよ。中には酒場で飲んだくれてるのもいる。俺はそういう事実を 決して否定しようと思わない。そんな奴は白人社会にも掃いて捨てるほどいるじゃないか。みんな自分の生き方を見失ってるんだよ。………あるジャーナリストがコチブーについてこんな風に書いてるのを雑誌で読んだんだ。このジャーナリストは恐らく自分の足を運んでコチブーを見たことがないんだろうが。何と、コチブーの酒場ではエスキモーが西部劇にでてくるように腰に二丁拳銃をぶら下げて飲んでたって書いてるんだ。ふざけた話だよ。また、こういう馬鹿げた話しを読んで信じ込むのがいるんだよ、この国には。恐いね。こういう話を読んで、ニューヨーク辺りの白人がエスキモーは何と無知で野蛮なんだ、自分たちが保護して教育してあげなきゃ、なんて思い上がったことを考えてくれるんだ。とんでもない。俺たちには俺たちのやり方があるんだぜ」 「エルマー、『生きてる』と思えるような生き方ってなんだろうか?」
 「俺にとっては猟だ。猟をしてエスキモーの食事をすることだ」
 エスキモーの採取文化と狩猟文化を今なお受け継いでいるエスキモーの女と男は 自信に満ちた顔付きをしている。自分たちの生活に生き甲斐を感じているのだろう。 それにひきかえ町に住むエスキモーほどアイデンティティを失ったように生気のない者が 多く見受けられる。
 私はエルマーにウグルック猟に連れていってくれないかと頼んでみた。
 エルマーは即座に、
 「よし、エスキモーの猟を見せてやろう」
 と快諾してくれた。
 次回の猟にいつ出掛けるかまだ分らないが、出発の時にCBラジオで連絡してくれる ことになった。 昼食は私が作った。カレーライスだ。鍋で飯を炊き、食料庫に貯蔵してあったカリブー の肉を入れ、かなり甘目のカレーを大鍋に十五人分程つくった。しかし、CBラジオで ニュースを聞きつけた隣人たちが次から次と訪れて来て食べてゆき、ほどなく御飯が底をついた。それでもカレーをパンに付けて食べたり、カレーだけを食べたりで一時間ほどで 売り切れてしまった。昼食後にケリーが私にエスキモーの名前を付けたいけど構わないか、と聞いた。
 私が構わない、と答えると『カイーヤパック』という名をくれた。略して『カイー』と呼ぶ。
ケリーに『カイーヤパック』という意味を尋ねたが、意味はないとの事。ちょうど居合わせた 隣人のヒューバートによると、昔この近辺に『カイヤーパック』という名の伝説的なシカ飼い (正確にはカリブー飼い)がいた、と教えてくれた。
 私のエスキモー名はCBラジオと口伝えによって、すぐにシソーリック一帯に広がって いった。どこに行っても、もう『ケイイチ』とは呼んでくれない。元々、『ケイイチ』という発音 が難しいらしく、皆は『ケージ』としか呼んでくれなかったが、今では誰もが『カイー』である。
特にその頃までには私の日焼けの度合いもかなり進み、地のエスキモーの色には劣るに せよ、都会に住むエスキモーの卵ぐらいの顔つきになっていたので、親近感を持ってくれたのだろう、エスキモーたちは皆親しみを込めて『カイー』と呼んでくれる。 この地域のエスキモーたちの顔と日本人の顔をに極めるのは恐らく不可能だろう。 勿論エスキモー独特日焼け具合や髪型や服装などを除いて考えた場合のことである。 私にとってはエスキモーと顔形が似ているということは有り難かった。何人かの白人が たまにシソーリックを訪れてくることがあった。彼等は一見エスキモーたちに受け入れ られているように見えていたが、それは表面的なものでしかなかった。 永年にわたり白人によって文化、経済の両面において搾取され隷属させられてきた エスキモーたちの白人にたいする不信感には根強いものがある。エスキモーたちの心の なかには、白人たちはエスキモーたちとは絶対に心底から分かり合えないという固定 観念が存在するように思えるほどだ。それは、ただ単に容貌や皮膚の色の違いや差別、被差別感情だけから生じるものでなく、もっと深い所の、エスキモーと白人社会の価値観の相違、文化の違いから生まれてくるものだ。 エスキモーは本音の部分を決して白人にさらけだそうとはしない。また、その逆に エスキモーに対して本音を出す白人がどれほどいるかも大きな疑問だ。エスキモー たちが私という日本人にどれだけ本音の部分で付き合ってくれているかは比較で 推し量るしか私には分らないが、少なくともエスキモーたちは私を非白人として 扱っていた。他の白人たちに対する処遇よりもはるかに親密にエスキモー社会の 生の部分を見せてくれているように見えた。
 ケリーの息子のマーロンが言った。
 「カイー、君はラッキーだよ。君が白人だったらエスキモーは絶対にウグルック猟には 連れてゆかない。カイーはおれたちと同じようだから連れてゆくんだ」
 マーロンは『絶対に(ネバ)』の所に力点をおいて発音をした。
 白人社会に侵食され続けながらも今だに守りぬいている、エスキモーとしての アイデンティティを確認する最後の砦がウグルック猟に代表される海獣猟なのだ。
海獣猟は海獣令によってアラスカ原住民にしか許されていない。
海獣猟はエスキモーの永年の狩猟の伝統と文化遺産を継承し、エスキモーとしての アイデンティティを確認することのできる残された数少ない場なのだ。 (つづく)
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【5】メールマガジンの配信解除

下記のホームページを開き、登録しているメールアドレスの変更や配信解除を 行なっていただけます。

http://www.holistic-work.com/magazine

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【発行者】日本ホリスティックアカデミー 代表 村井啓一
【E-mail】info@holistic-work.com
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【TEL】 03-6721-7612 【FAX】03-6721-7632
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